四十九日法要の当日のだいたいの時間の目安や内容は皆さんご存じでしょうか?
知っておくと聞かれたときやご自身が施主をされるときなどに役に立ちますので是非ご覧ください!
今回は、『なぜ、「法事」で人生が変わるのか』という小倉清暢さんの本を参考にさせていただきました。
まず当日の流れの時間の目安を見てみましょう。
〇法要・・40分
〇お墓への納骨・・35分(移動10分 納骨10分 お参り5分 移動10分
〇会食・・2時間程
だいたい本書の通りに紹介していますが、移動時間も含めているので、少し本書よりも長めに取っています。お坊さんによってはお話が長かったりして1時間くらいになるという可能性は十分にありますから、お坊さんに法事のだいたいの時間を聞けば答えてくれますから把握したい場合は聞いて下さい。
では細かく見ていきましょう。最初は場所です。
場所
①お寺
お寺でおこなう場合には、お花や蝋燭はお寺が用意してくれることが多いのではないかと思います。もちろん事前に住職に持っていくものを確認しておきましょう。
お写真や骨壺、お供え物などをお供えしたい場合は用意をして持ってこないといけないので、確認して少し早めにお寺に行ってお寺のお内陣、仏様の世界を表した場所がありますので、そこにお供えしてもらいましょう。
本書では通常お寺で開催されますと書かれています。ですが私の住む地域だと、次に紹介する自宅でされる場合が多いので自宅での法要の流れもご紹介します。
②自宅
自宅の法要の流れです。
僧侶の着替え
僧侶は基本男性なら、下着になるわけではないのでどこででも着替えますが、違う部屋があれば嬉しいです。一番外側の衣を脱いだら白い着物(白衣)になるんですが、白衣はもう下着であると考え方もあります。
準備物
自宅の場合はお仏壇があっても、四十九日の時はまだ上のような中陰壇という祭壇があると思います。お写真やお骨などはこちらに供えられてあると思いますが、浄土真宗の僧侶はこの中陰壇ではなく阿弥陀様、お仏壇の方でお参りをします。そして中陰壇で皆さんお焼香をしてもらうという形で勤めることが多いと思います。
今は回し焼香と言って、足が悪い方もおられるでしょうし、部屋がちょっと人数に対して狭いときに、前に出てこなくても良いように焼香のほうを皆さんの前に回すという形も多いですよね。
自宅の場合は回し焼香をするなら、香炉や御香を置くお盆、線香や蝋燭、お花などを用意します。
座る順番は関係が近い人から前に座ります。皆さん譲り合いますけどね。焼香の順番は関係の近い方から順番になりますから、近い方から前に座って下さいね。これはもちろんお寺でも同じです。
始まる前
お布施を渡すタイミングは法要の始まる前もしくは法要後です。どちらでも良いですし、僕の感覚でも半々くらいです。
今は簡略化されて僧侶が「では今から〇〇さんの四十九日法要を・・・」と言って始まっているかもしれませんが、法要が始まる前に施主の挨拶があることもあります。
『なぜ、「法事」で人生が変わるのか』に紹介されている法要前の挨拶文です。
本日はご多忙中にもかかわらずお集まり下さいまして、まことにありがとうございます。それではこれより父〇〇の四十九日の法要を執り行いたいと存じます。御住職宜しくお願いします
法要
法要が始まったら僧侶の読経があって、読経中に焼香をします。
僧侶から焼香の案内があることが多いと思います。施主から順番に前の方から焼香をしましょう。
焼香の作法は宗派によって違います。
額の高さまでかかげたり、1回だったり2回だったり作法は違いますので、違ったからと言って問題はないんですが、分からなければ僧侶に聞いて下さいね。
ちなみに浄土真宗大谷派は2回です。額までかかげません。御香をつまんだらそのまま香炉の中にある墨の上にかけて下さい。
あとは読経中、故人を思い出したり、自分の命まで繋がってきた御先祖の存在に感謝したり、普段はそういう時間はあまりありませんから大切な時間を過ごされてください。
法要が終われば、僧侶のお話があります。仏教の話は難しいと思われるかもしれませんが、自分事だと思い聞いて下さいね。
終了後
法話終了後、納骨のため、お墓に行く準備をします。
法要前にお布施を渡していなければ、ここでお渡しします。
法要後、会食をしてからお墓に納骨へ行くこともあるようですが、私は経験したことはありません。納骨をして最後に会食という流れが一般的ではないかと思います。
納骨
お墓に到着し、皆が揃ったらお骨をお墓に納骨します。
この時、石川県ではお墓を建ててくれた業者さんが、お手伝いをしてくれることが多いです。男の人が2人いれば自分たちでお骨が入るカロートに墓石を動かして入れることは出来ますが、業者さんであればなお丁寧に、石も傷つけずに入れることが出来るでしょう。
お墓でのお参り自体は5分から15分程。浄土真宗を参考にさせていただきますが、阿弥陀経という御経であれば10分~15分、御経の中から抜粋された偈文という短めの御経であれば5分程度になります。
蝋燭は終われば消して、お花は後日回収、お供え物をしたならば当日持ち帰りということになります。
会食
そして場所を会食開場に移します。
席に着きましたら、施主の挨拶があります。こちらも本書よりご紹介させていただきます
本日はお忙しい中をお集まり頂きましてありがとうございました。おかげさまで父の四十九日の法要も無事終えることができ、父も安心していることと思います。これからも変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
心ばかりではございますが、会場にてささやかな席をご用意しております。
お時間の許す限り、どうぞゆっくりなさっていってください。
本日はまことにありがとうございました。
献杯の挨拶を入れる場合には、事前にお願いしておくとスムーズです。
親族の中の年長者の方がされることが多いですね。
献杯とは故人に対して敬意を表し杯を捧げることです。
乾杯はその飲み物を飲み干してその場を盛り上げる意味がありますが、献杯は故人に敬意を表すことですので、グラスを合わせたり、拍手をしたり、必ず飲み干したりする必要はありません。
会食の席順
まず上座ですが僧侶が座ります。仏壇や遺影に近いところですね。
本書では「その上座の横には施主が座りますが、地域によっては施主が下座に座ることもありますのでご注意を」と紹介されておりますが、私の経験では施主さん始めそのご家族は下座に座っておられることがほとんどだと思います。
施主さんの御兄弟、その御連れ合いの方が私の横や近くに座られることが多いと思います。本書には故人から遠い方が上座、近い方ほど下座に座ると説明がされています。披露宴の席順と同じだということですね。「席順は自由です」と言ってしまうと上座に座ることを皆さん遠慮されると思いますので、ご案内があったほうが良いと思います。
会食終了
本書に会食終了時の挨拶も紹介されています。
皆様、本日はお忙しい中を最後までお付き合い下さいまして本当にありがとうございました。これにてお開きとさせて頂きたいと存じます。こうして皆様と一緒に母の思い出話をすることが故人にとって何よりの供養になると思います。
未熟な私どもではございますが、これからも家族で力を合わせてやっていきたいと思います。どうかこれからも変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
本日はまことにありがとうございました。
引き出物があれば、足元か部屋の隅にあることをご案内して持って帰っていただきましょう。
以上の流れになります。私の経験を中心にお話しましたが、かなりこの『なぜ、「法事」で人生が変わるのか?』を参考にさせていただきました。
本書には他にもキリスト教の場合であったり様々ご紹介がありますので、アマゾンの読み放題でも読めますから、どうぞご一読下さい。
今回は四十九日法要当日の流れについて解説させていただきました。最後までお読みくださり、ありがとうございました!