皆さんは「終活」という言葉にどのようなイメージをもっておられるでしょうか?
様々なメディアに「終活」という言葉が取り上げられ、終活に関する資格である
「終活アドバイザー」
「終活コーディネーター」
というものも生まれています。
終活に関して、まだ多くの方は
「終活って良く分からない」
「まだ私には関係のないことかな」
と自分には縁遠いことと思っておられるのではないでしょうか。
しかし終活とは、
「今自分がやり残していること」
「今自分が動けなくなったら困ること」
「今自分が亡くなったら残された方々に負担がかかること」
これらのことを洗い出して、一つ一つ解決していくことです。自分のことになるとまだ若い方にとっては関係のないことに見えますが、そんな方は自分という所を両親に変えてみて下さい。
安心のお手伝い
よく終活の中で言われることが
・お葬式やお墓などの供養について
・遺言や相続、遺品整理などの後片付け
・病院や介護や保険の知識について
です。これらは皆が通っていく道です。ご自分やご両親についてのこれらの項目を先に決めておいて憂いをなくしておくことが終活です。
先に起こる可能性のあることの準備をしておくことは私たちの安心に繋がります。その安心は必ず私たちの今を心豊かにしてくれると思います。
一つ一つの項目について少し見ていきましょう。
お葬式やお墓などの供養について
今は葬儀といっても、規模の小さな家族葬や火葬場だけで葬儀をおこなう直葬が当たり前の時代です。身近な人だけで故人を暖かく送れたという意見も多い一方で、規模の小さな葬儀をおこなって
「親族からなんで普通にやらなかったんだと言われた」
「多くの人が後から参拝に来て下さった、これなら普通にしてあげれば良かった」
と後悔される方がおられるのも事実です。エンディングノートに書いておくことで、亡くなられたときに故人の遺志を示すことが出来る。または親族や友人の相談すべき人を連絡先に書いておくことで精神的負担は随分と軽くなるでしょう。
争続にならないために
ご自身が亡くなられたときに、しっかりと遺言として残された言葉があったり、周りが整頓されていると残された方々のもめ事や手間というのは格段に減ります。
亡くなった後、ご遺族で相続の争いが起こる。資産がたくさんある家でこの争続が起こるイメージがありますが、1000万円以下の遺産の金額でも多く争続は起きていて、誰にでも起こり得ることだそうです。
多くのエンディングノートは、そのノートを書いていく中で、法で決められている相続の割合、法的効力のある遺言の方法を学んでいくような作り方がしてあります。
そして何よりも、これらを書き出すことによる片付けというのは私たちの心をスッキリさせてくれるものです。豊かな老後を送るのに、これらを洗い出してその後のことを決めておく片付けは必要です。
誰にでも訪れる老い
何かあったとき、すぐに連絡を取りたいものです。しかし頻繁に病院へ送り迎えでもしてない限りは調べなければいけません。もちろん今ではネット検索で分かる時代ではありますが、担当の先生の名前まで分かれば物事がスムーズに進みます。
また入院などの保険の請求なども、自分でおこなえるときはいいですが、身体の都合や認知など、身近な方が知っておいたほうが良いでしょう。
まとめ
おそらくここまで読んでいただいた方は、終活は自分に関係のないことだとは思っておられないでしょう。
しかしここから実際にエンディングノートを書かれる方は非常に少ないのです。
「いずれやろうと思う」
「60歳になったらでいいかな」
と思われる方がほとんどでしょう。そして実際に事が起こった時に「やっておけばよかった」とお困りになられます。
終活は「迷惑をかけたくないから始める」という動機が多いですが、初めに言ったように終活をしていき一つ一つ憂いを消していくことで自分の安心に繋がります。
亡くなった後のことではなく、今の安心を手に入れるために是非終活を始めましょう。